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豊島与志雄童話全集――海の灯・山の灯ほか

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豊島与志雄童話全集――海の灯・山の灯ほか

De: 豊島 与志雄
Narrado por: でじじ
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豊島与志雄は、「レ・ミゼラブル」の翻訳によって、創作家よりは、翻訳家としての一面がよく知られていますが、その翻訳は名訳として未だに読まれ続けています。



彼のもう一つの顔は、児童文学の名手であり、沢山の童話を書き残しています。彼は四十歳で妻を無くしたあと、残された幼ない子ども3人のために、せっせと幾つもの童話を作っていた時期がありました。その作品の数々に共通するのは、幼児期に受けた郷土の雰囲気や、沢山の昔話を語り聞かせてくれた祖母から受けた影響が感じられるものです。 どこか懐かしく、そしてあたたかい、豊島童話の世界に親子で触れてみませんか?



「海の灯 山の灯」

海ぼうずのバアバラブウの正体は、海に住む巨大なクラゲのような生きもので、船底に張り付くと、船は全く動けなくなってしまう、恐ろしいもの。
山ぼうずのブウブラバアは高さが十メートルも二十メートルもある霧の塊のような大入道で山の中をふらりふらり歩いている。
どちらも太郎と一郎がおじさんから聞いたへんてこな生き物のお話です。そんなものたちが本当にいるのでしょうか……
ところがある日、太郎が顔色を変えて一郎の元に走って来ました。
「早く来てごらんよ。大変だ。いたよ。バアバラブウがいたよ……」



「スミトラ物語」

むかし、インドのある町に、時々飴売りのスミトラ爺さんがやって来ました。どこからやって来て、またどこへ行ってしまうのかは分かりませんが、子供たちに面白い話を聞かせて、うまい真っ白な飴を売ってくれるのです。
スミトラ爺さんの話してくれたお話の一つは、「手品使になる話」でした。
幼くして両親に死に別れたわたしは、薬屋の叔父に引き取られて小僧として働いていました。
ある日のこと、諸国を渡り歩いている手品使の集団が町にやって来て、様々な面白い芸を見せました。わたしはすっかり夢中になって見入り、拍手しました。どうしてもそれらの光景が頭から離れず、その手品使の仲間になってみたいと思い、わたしはその翌日手品使いの小屋を訪れるのですが……



<収録作品>

海の灯・山の灯


天狗の鼻


山伏と狐


あゆつり


スミトラ物語


風ばか


長彦と丸彦


われらの水


ひでり狐


正覚坊


山ねこルル


山の別荘の少年


悪魔の宝


不実な男


ひれふる山


椎の木


野の小鳥


樫の宮


木の葉の重さ


強い賢い王様の話


やまたにし


小さな坊さん


白い皿


山の火


大蛇倉


猿と熊と牛


くさがめ


豊島与志雄(とよしま・よしお)

1890‐1955。小説家、翻訳家、児童文学作家、福岡県生まれ。
東京帝国大学仏文科卒業。在学中の1914年、第三次『新思潮』創刊号に『湖水と彼等』を発表して評価される。以降も教職についてフランス文学を教える傍らで、数多くの小説、童話を発表した。
代表作に『生あらば』、『山吹の花』、翻訳『ジャン・クリストフ』などがある。
(c)2018 Pan Rolling
Cuentos y leyendas Literatura y ficción
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